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    <title>ゆるりぃ ～理系大学受験生・進学希望者の為の、理系進学が楽しみになるサイト～</title>
    <link>http://yuruly.com/</link>
    <description></description>
    <language>ja</language>
    <copyright>Leave a nest Co.,ltd.</copyright>
    <category>yururi</category>
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      <title>ゆるりぃ ～理系大学受験生・進学希望者の為の、理系進学が楽しみになるサイト～</title>
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    <item>
 <title>暑さが「食」を奪う－そこにある、温暖化の影響</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=716</link>
<description><![CDATA[<p>「地球温暖化」という言葉は、ほとんどの方が聞いたことがあると思います。温暖化が進行すると北極や南極の氷が溶ける、異常気象で台風が増えるなどと言われていますが、意外にも、もうすでに暑さが私たち人間の「食」に大きな影響を与えていることがわかりました。</p><p><b>小麦畑を宇宙から観察する</b><br />小麦・米・トウモロコシは三大穀物と呼ばれ、世界で毎年それぞれ数億トンが生産されています。<br />このうち小麦は、人口増加と経済発展が著しいインドで、ナンやチャパティなどの伝統料理を作るために欠かせない食物です。<br /><br />スタンフォード大学のDavid Lobell氏を中心とする研究グループは、NASAの地球観測システムで8日ごとに撮影された2000～2009年の衛星画像を解析し、インドの穀倉地帯であるガンジス川流域「色の変化」から年ごとの小麦の収穫量を推定しました。<br />彼らが衛星写真を使用したのは、インドのような発展途上国の貧しい地域では正確な収穫量の全容がなかなか公表されないからです。<br /><br />この地域では毎年、11月に冬小麦を植えて、気温が上がる春に収穫を行っています。<br />順調に小麦が育てば、種をまいた後に芽が出て穀倉地帯が緑となり、やがて実をつけて収穫時期には穂の薄い茶色に染まる様子を観察できるはずです。<br /><br />ただし、インド北部は、世界的に見ても温暖化が原因と思われる気候の変化が激しい地域。<br />近年では、3月から6月にかけて熱波がたびたび観測されるようになりました。<br />熱波による気温の急激で大幅な上昇が起これば、植物である小麦にも当然ながら影響することが予想さます。<br /><br /><b>緑が失われていた穀倉地帯の小麦畑</b><br />衛星画像を解析したところ、熱波があった年は、小麦畑が緑色である日数が短くなることがわかりました。<br />緑色の日数が短くなるということは、小麦が十分に実をつける前に光合成を止めて早く枯れ始めたということを示しています。<br />その年は、収穫量が大きく減少していることになるのです。<br /><br />特に、熱波によって平均気温が34℃以上となると、この現象がよく起きることがわかりました。<br />また熱波で損害を受けた量を計算したところ、より涼しい国のデータを元に作られた従来のコンピューターモデルの予測より、約50％も多いと報告しています。<br /><br />小麦はもともと、中央アジアや西アジアの高地が原産地だと考えられており、ガンジス川流域よりも気温が低い地域の植物です。<br />ある程度の暑さには耐えられますが、夜間も34℃以上の状態が続くと、この暑さに耐える機能が傷ついてしまう可能性があるという報告もあります。<br />平均気温がもともと高いガンジス川流域では、熱波に教われると簡単に34℃を超えてしまうため、多くの小麦が熱波の暑さに負けてしまうのでしょう。<br /><br /><b>温暖化時代を生き抜くために対策援助を</b><br />ガンジス川流域には貧しい地域が多く、流通経路もまだ十分に発達していません。<br />おそらくこの穀倉地帯の農民たちは、熱波で小麦の収穫量が少なくなっても、農業をやめない限りは同じ種類の小麦を次の年にも植えるでしょう。<br /><br />しかし、人口が増え続けているこの時代に、熱波の被害を受けやすい種類の小麦を毎年植えてしまえば、主食の原料の供給が不安定になって、社会や経済も不安定になることが避けられません。<br />現代のようなグローバル時代に、インドのような大国で社会が不安定になれば、われわれの生活にも影響が出る可能性があります。<br />彼らがこの地域で熱波に耐えながら小麦農業を続け、収穫量を増やせるようにするには、品種改良で暑さに強い小麦を開発して植えるか、早く成長して熱波が来る前に収穫できる小麦を開発しなければなりません。<br />しかし、農作物の品種改良はそう簡単なことではないので、品種改良の高い技術を持った研究者が求められていると考えます。<br />今後は、先進国の技術を応用した小麦の品種改良研究が重要な助けになるかもしれませんね。<br />（文・黒澤 勝彦）<br /><br /><br />＜参考文献＞<br />1)&nbsp;&nbsp; &nbsp;B. L. David et al., Extreme heat effects on wheat senescence in India, Nature Climate Change | Advance Online Publication, NCLIMATE1356, (2012)</p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=716</comments>
 <pubDate>Sun, 5 Feb 2012 13:28:14 +0900</pubDate>

</item>
<item>
 <title>蚊に刺されやすい人と、意外な「あのニオイ」の関係</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=715</link>
<description><![CDATA[<p>なぜ蚊に刺されやすい人と刺されにくい人がいるのか、キャンプや花火などで盛り上がったことはありませんか？　蚊の専門家は体温の高さや汗の量などを研究してきていますが、近年、この分野では体臭が注目されてきています。今回は、人の体臭と蚊の行動について研究した例をご紹介します。</p><p><b>メスのマラリヤ蚊が好きな「あの体臭」</b><br />蚊の中でも熱帯に生息するマラリヤ蚊は、現在でも発展途上国でマラリヤ感染症を引き起こすことがある危険な生物です。<br />アフリカでは子どもを中心とした約80万人が毎年マラリヤで亡くなっているのが現状で、これらの国々ではマラリヤ感染の予防に関する研究が熱心に行われています。<br /><br />体臭とメスのマラリヤ蚊の行動について大いに注目されるようになったのは、2011年のビル&amp;メリンダ・ゲイツ財団と Grand Challenges Canadaの共同助成研究成果の発表からです。<br />この研究では人間の足の臭いを化学合成した液体で再現し、その液体を実際にメスのマラリヤ蚊を使って実験したところ、本物の足の臭いより約4倍もおびき寄せられることが確認されました。<br />この結果を踏まえて、オランダとアメリカの研究チームは、蚊に刺されやすい足の臭いについて研究しています。<br /><br />彼らはアフリカのリベリア共和国でマラリヤ蚊を集めて飼育し、体臭の違いがメスの蚊の行動にどのように影響するか研究しました。<br />協力してくれるボランティアをあらかじめ約50人募集しメスのマラリヤ蚊を使って実験しています。<br />ボランティアのほとんどは白人男性で、アジア系とヒスパニック系の男性が1人ずつ参加しています。<br /><br />実験前にボランティアは体臭が大きく変わらないように、飲酒をしないこと、シャワーを浴びること、ニンニクを食べないこと、などのルールを守ってから実験に参加しました。<br />また体臭の条件が全員同じになるように、ボランティアは研究チームから渡された同じ靴下を24時間、履き続けて実験に臨んだのです。<br /><br /><b>メスのマラリヤ蚊にはわかる「臭い」の違い</b><br />実験当日、研究チームはボランティアの左足の裏に10分間ガラスビーズをこすりつけてビーズに臭いを移し、それをメスのマラリヤ蚊が入っている容器に入れて、何匹引き寄せられるかカウントしました。<br />また、実験協力者の左足の裏に生息する細菌の種類と密度を調べるため、皮膚の表面からの細菌のサンプル採取調査を同時に行っています。<br /><br />この研究チームが細菌に注目したのは、体内ではもともと汗は無臭ですが、発汗すると皮膚上で細菌が活発に活動してさまざまな揮発性物質が発生し、それが臭いの元となることが知られているからです。<br />採取した細菌の一部は培養されて、細菌の多様性を調べるための実験に使用されました。<br /><br />実験の結果、実験協力者の体臭によってメスのマラリヤ蚊の行動は大きく違うことが明らかになりました。<br /><br />協力者のうち9人の体臭には蚊がよく引きつけられ、逆に7人の体臭にはメスの蚊はほとんど寄り付きませんでした。<br />メスのマラリヤ蚊が引きつけられやすい傾向があるのは、皮膚上の細菌の密度が高い場合と、生息している菌の多様性が少ない場合だったのです。<br />菌の種類については、ブドウ球菌の密度と蚊の引きつけられやすさには相関関係がありましたが、その他の種類の細菌とはあまり関係がないようです。<br /><br /><b>私たちにも出来る予防で、マラリヤ感染を防ごう</b><br />今回の研究結果から、人間の皮膚上に生息する細菌の密度、種類、多様性によって、メスのマラリヤ蚊の引きつけられ方が違うとわかりました。<br />皮膚上の細菌の種類や多様性は、本人にはどうすることもできませんが、足の臭さや細菌の密度は、皮膚を清潔に保つことで低く抑えることができるはずです。<br />これから蚊に刺されてマラリヤにかかりにくくするためにも、体を清潔にする指導が発展途上国で行われるかもしれませんね。<br /><br />またメスのマラリヤ蚊をおびき寄せて退治する製品が早く開発されるといいと思います。<br />たとえば、蚊がよってくる物質入りの蚊取り線香があれば、熱帯の国々の方に大いに役立つはずです。<br />もっとも、足の裏の臭いがする蚊取り線香は誰も買いたがらないので、そこはハーブの香りなどで上手にごまかしてくれると嬉しいですね。（文・黒澤 勝彦）<br /><br /><br />＜参考文献＞<br />1) '<a target="_blank" href="http://edition.cnn.com/2011/WORLD/africa/07/26/tanzania.malaria.socks/index.html">Dirty sock smell' lures mosquitoes to a sticky end</a> , By Susannah Palk for CNN. August 2, 2011<br />2) Verhulst, N. O. et al., Composition of Human Skin Microbiota Affects Attractiveness to Malaria Mosquitoes, PLoS one, e28991, 6(12) (2011)<br /><br /></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=715</comments>
 <pubDate>Sun, 29 Jan 2012 21:46:41 +0900</pubDate>

</item>
<item>
 <title>心とからだの痛さを乗り越えるための科学―死別後の心臓発作リスクを理解する―</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=714</link>
<description><![CDATA[<p>大切な人の死――それは、考えただけでも恐ろしいできごとです。しかし、死別は誰もが経験する可能性があり、先立つほうは、遺族に健康で幸せな生活を送ってほしいと望むもの。今回は、遺族の健康リスクを評価した研究をご紹介します。重いテーマですが、健康リスクの理解を深めて生活に役立てるのもまたサイエンスではないでしょうか。<br /><br /></p><p><b>「大切な人の死」についての調査</b><br />この研究は、大切な人の死による悲しみが心臓発作を引き起こすリスクを明らかにする目的で、ハーバード大学の研究者が中心になって行いました。<br />彼らは、数十の医療機関を回り、心臓発作を起こしてから4日以内の患者、約2,000人にインタビューをしています。<br />患者の平均年齢は61.6歳でした。この調査では、「大切な人」とは配偶者だけではなく、親戚や親友も含めています。<br /><br />研究者たちは、その患者に直接会い、1年以内に大切な人の死の知らせを聞いたことがあるかを質問しました。<br />そして1年以内に大切な人の死の知らせを聞いた方には、心臓発作を起こす前の1年間の健康状態と、亡くなった方の大切さについて「わずかに」「適度に」「非常に」の3段階から選んでもらい、その報告を聞いてから心臓発作を起こすまでどのくらい期間があったか尋ねたのです。<br /><br /><b>死別により心臓発作リスクが上がる</b><br />インタビュー調査の結果、約2,000人の患者のうち、270人（全体の約14%）が6か月以内に少なくとも1人の大切な人の死の報告を聞いていたことがわかりました。<br />そのうち19人が1日以内に、7人が1～2日以内に、5人が2～3日以内に、21人が4～7日以内に、大切な人の死の報告を聞いていました。<br />また、1日以内と回答した患者のうち、その方の大切さは「適度に」「非常に」と回答した方が過半数を占めていました。<br /><br />このインタビュー調査の結果から、大切な人の死の報告を聞いてから1日以内の心臓発作リスクは報告を聞く前より平均で21倍、1週間以内の心臓発作リスクは6倍になると研究者たちは述べています。<br />同時に、このリスクは時間の経過とともに減少していることも明らかにしました。<br />また、大切な人との死別は心臓発作の他にも、患者の鬱病、睡眠時間の減少、食欲の低下、ストレスホルモンの増加、心臓の機能に影響するタンパク質の低下と関連するかもしれないと述べています。<br /><b><br />リスクを乗り越え、明日を生きるために</b><br />悲痛な気持ちを表す言葉には「胸が張り裂ける」「胸が痛む」など、「胸」に関連した表現が昔から用いられます。<br />この研究結果は、強い悲しみは実際に心だけでなくからだにも影響する可能性が高まることを、科学的に明らかにしました。<br /><br />研究者たちは、今回の研究結果から、大切な人の死の報告が、心臓発作の最大のリスクになる可能性があると述べています。<br />また、この他のさまざまな研究例から、強い悲しみによるストレスを経験した人は、心拍数や血圧が上がる、または血栓ができる可能性が増加するという報告もされています。<br />これらはいずれも心臓発作の原因となりうることに注目すべきでしょう。<br /><br />心臓発作の症状には、胸部の不快感、上半身や胃の痛み、息切れ、冷や汗、吐き気、立ちくらみなどがあります。<br />これらの症状を経験したら、医師の診断や治療など適切な対処をするべきではないでしょうか。<br /><br />先立った方は、遺族が強い悲しみで健康を害してしまう姿を決して望んでいないはず。<br />先立った方のためにも、科学的な知識でリスクを避けていきましょう。。<br />また、不幸にも発作に見舞われた方には、適切な治療を受けて1日も早く健康で元気な生活を取り戻してほしいと思います。（文・黒澤 勝彦）<br /><br /><br />＜参考文献＞<br />1)&nbsp;&nbsp; &nbsp;Mostofsky, E. et al., Risk of Acute Myocardial Infarction after Death of a Significant Person in One's Life: The Determinants of MI Onset Study, Circulation, 125(3) (2012)<br /><br /></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=714</comments>
 <pubDate>Fri, 20 Jan 2012 17:45:17 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>GAMEはキミの研究室</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=713</link>
<description><![CDATA[<p>サイエンスの世界に「神ゲー」降臨。<br />2011年、30万人以上のゲーマーがプレイした無料オンラインゲームによって、研究者が15年以上かけても解明できなかった病原体タンパク質のかたちが明らかになりました。<br />エイズウイルスに対する治療法にもつながる発見です。</p><p>タンパク質は、DNAから転写・翻訳されたアミノ酸がたくさん連結し、幾いくえ重にも折り畳まれた3次元構造体として、からだの中に存在しています。<br />この一連の生命現象にヒントを得て、つくられたのが&ldquo;<a target="_blank" href="http://fold.it/">Foldit</a> &rdquo;です。<br /><br />アミノ酸でできた鎖を、より小さくかつバランスよく配置すると、高得点を取ることができます。鎖と鎖の間に空間があると、目印となる赤いシグナルが点滅するため、鎖にカーソルを合わせ、その方向に移動させることができます。<br />また、くっつきすぎると警告のシグナルが出るので、今度は引き離すことが必要になります。専門知識は、ほとんどいりません。<br />こっちのほうがよりコンパクトだと、直感的に動かしながらゲームをすることができるのです。<br />その完成形は、スーパーコンピュータが算出した結果よりも、より実際のタンパク質に近かったということも報告されています。<br /><br />開発者であるポポビッチさんとクーパーさんは、「ゲームという方法にとても可能性を感じている。自然界にないが新薬の開発につながるタンパク質もデザインできるかもしれない」と話しています。<br />研究者だけのものであった「科学的な発見」に、一般の人々が積極的に参加できる時代がやってきました。 <br />サイエンスを取りまく環境は、新しく変わろうとしています。（文・武田 隆太）<br /><br />取材協力：ワシントン大学　ゾラン・ポポビッチさん　セス・クーパーさん<br /><br />※『someone』2011冬号（vol.18）より転載。『someone』の他の記事は<a target="_blank" href="http://someone.jp/">こちら</a> から</p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=713</comments>
 <pubDate>Sun, 15 Jan 2012 20:19:02 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>生命を「真似る」化学のちから　－ついに実現！プラスチック抗体－</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=712</link>
<description><![CDATA[<p>ウイルスや細菌など、からだの中に侵入した「抗原」を退治する「抗体」を人工的につくること。その目標に向かって、毎日ワクワクしながら研究に取り組む研究者がいました。現在は九州大学で助教を務める、星野友さんです。<br />2011年12月、ついに人工抗体がつくられたというニュースが流れました。</p><p><b>安価で扱いやすい「抗体医薬品」を</b><br />抗体医薬品とは、抗体が病原体や異物などの抗原を認識するしくみを利用した医薬品のことです。特定の細胞や組織（物質や分子）にだけ効果がある抗体を用いています。<br />抗体医薬品は、病気の原因や異物であること示す目印になっている特定の「抗原タンパク質」をピンポイントでねらい撃ちするため、副作用が少なく、治療効果が高いといわれています。<br /><br />そのため、がんやリウマチなどにおいては、特効薬になることが期待されているのです。<br />しかし、高価なうえ、分解されやすいために扱いが難しいという課題を抱えていました。<br /><br /><b>化学で生体物質をつくる、という挑戦</b><br />「だめならだめでいい、でも誰も成功していないからやろう」。<br />それが、星野さんを研究に掻き立てるモチベーションです。人工的に抗体をつくることはまだ誰も成功していませんでした。<br /><br />それまでの研究で、化学物質を合成して人工的に抗体に似たかたちをつくることができるようにはなっていました。<br />合成するときに抗原の「型」を混ぜておき、合成が終わった後にそれを取り除くと、抗原にぴったりと結合する化学物質をつくることができるのです。<br />しかし、作成した「抗体に似た化学物質」が実際に働くかどうかを調べる技術がありませんでした。<br /><br />そんな状況を解決に導いたのは、全くの異分野を専門にしていた星野さんだったのです。<br />「研究に行き詰まったとき、異分野に目を向けると新たな可能性が生まれることがある」と話します。<br /><br /><b>異分野との融合で生まれた人工抗体</b><br />「研究を進めて行くうえで、上手くいかないことがたくさん出てくると思う。けれど、それを恐れずに 壁を乗り越えていく覚悟はできています」。<br />そう話していた星野さんは、昨年、ついに大きな壁を乗り越えました。<br /><br />カリフォルニア大学、静岡県立大学、スタンフォード大学の研究者と共同で、安価なプラスチック原料のみから合成した微粒子が、抗体と同じように、体内で毒素を無毒化することができることを示したのです。<br /><br />その抗体の大きさは、数百ナノメートル。<br />原料の配合比を最適化することにより、動物体内でもっともよく働くようにしたり、副作用を抑えたりできるように、その方法の設計も行われました。<br />このプラスチック抗体は、低コストでつくることができ、壊れにくいため、次世代の医薬品として活躍することが期待できます。<br /><br /><b>自分にしかできない、次のステップへ</b><br />人工抗体作成は、星野さんの抱く野望のファーストステップだそう。<br />目指すのは、生命が長い進化の過程でつくり出した生体物質と同じ働きを持つ化学物質を、人の手でつくり出し、利用できるかたちにすること。<br />「化学の力で酵素や抗体を大量につくれるようになれば、多くの人がその恩恵を受けるようになる。そんなふうに自分の研究が世の中の役に立ってほしい」と星野さんは願っています。<br />（文/再構成・磯貝 里子）<br /><br />※『someone』2007夏号掲載の星野友さんインタビュー記事「化学の力で生命を模倣する」に九州大学プレスリリースの情報を追加し、再構成しました。<br /><br />＜参考文献＞<br />1) 九州大学プレスリリース　安価なプラスチック抗体で血液中の毒素の無毒化に成功<br />&nbsp;&nbsp; &nbsp;http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2011/2011_12_22.pdf<br /><br /></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=712</comments>
 <pubDate>Sun, 8 Jan 2012 22:56:46 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>「星」が、教えてくれた。</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=711</link>
<description><![CDATA[<p>今年のノーベル化学賞に輝いた「準結晶」。従来の結晶学の常識を覆した「ありえない存在」の証明を支えたのは、<a target="_blank" href="/livacomi/item_696.html#more">透過電子顕微鏡（Transmission Electron Microscope; TEM）</a>が映し出す「星」たちの光でした。</p><p><b>世界の根源は、規律正しい優等生</b></p>
<p>この世のあらゆる物質は、「原子」という小さな粒が集まってできています。<br />原子たちの間にはいくつかのルールがあり、それにしたがってモノの形や性質が決まります。<br />特に固体の場合、彼らにとって最も居心地の良い並び方のルールが存在し、互いに手を取り合って並ぶことでその形をつくろうとします。<br /><br />そう、原子は規律を重んじる優等生なのです。<br />結晶性と呼ばれる原子たちの規則は、たとえば<a target="_blank" href="http://www.manabinoba.com/index.cfm/8,9060,22,html">水晶の結晶</a>のように、自然にできたと思えないきれいな幾何学構造をつくり出します。<br /><br />その形に魅せられた学者たちは、「なぜ？」を追い求め、実際に原子たちが並んだ様を捉えることを夢見ました。<br />そうしてつくられた装置のひとつが、電子の力を使った顕微鏡、TEMです。<br />規則正しく並んだ原子がある法則に従って電子を散らすことを利用し、その物質の中で原子がどんなふうに並んでいるかを教えてくれます。<br /><br />私たちは、TEMの持つ2つの力、100万倍にも拡大できる超高性能な「虫眼鏡の力」と、原子たちの規則を図形として映し出す「プラネタリウムの力」を駆使して、原子の世界をのぞくことが可能になりました。<br />特に、後者には<a target="_blank" href="http://ceram.material.tohoku.ac.jp/~takamura/class/crystal/node34.html">たくさんの構造情報が詰め込まれ</a> 、熟練のTEM使いが一目見れば、それだけでおよその構造が想像できてしまうほど。<br /><br /><a href="http://www.jeol.co.jp/science/em/denshikaiseki.html">この力で映し出される図形</a>は、まるで真っ暗な実験室の中に浮かぶ「星」のようです。 <br /><br />後にノーベル賞となる大発見も、TEMに映し出された不思議な「星」座が始まりでした。<br /><br /><br /><b>「ありえない形」がそこにある</b></p>
<p>1982年、Shechetman博士（本年のノーベル化学賞受賞者）は「正十角形状」に「星」が配置された不思議な図形を見つけました。<br /><br />&hellip;&hellip;不思議？なぜこれが「不思議」なのでしょうか？　<br /><br />じつは十角形というところに秘密があり、この結果は物質が五角形の要素を含んでいるということを暗示しています。<br />原子たちのルールの中には、空間をきっちり埋められるように、「<a href="http://ceram.material.tohoku.ac.jp/~takamura/class/crystal/node2.html">規則正しくかつ周期的に並ばなければならない</a>」というものがあります。 <br /><br />三角形や四角形、六角形などはこの条件を満足できますが、五角形ではうまくいかないのです（正五角形を隙間なく並べられるか試してみてください）。<br /><br />もう少し難しい言葉で表現すると、どのくらい（360&deg;/n）回転させると元の形にぴったり一致するかを基にして、結晶学ではこれらの結晶性を「<a href="http://ceram.material.tohoku.ac.jp/~takamura/class/crystal/node9.html">n回対称</a>」 と呼びます。<br />つまり、結晶学的には5回対称を持つ物質は存在しないと考えられていたので、博士の発見した10回対称の「星」座は、本来「あってはならない存在」ということになります。<br /><br />そのため、発見当初は理解されず、「何もわかっていない」とさえ言われてしまいました。<br /><br />しかし、そんなあってはならない存在は、確かにTEMの「星」座の中で光輝いていました。その光を信じ、あきらめなかった博士たちの信念は、これまでの常識を打ち破り「準結晶」という新しい科学を生み出したのです。<br /><br /><br /><b>「星」に願いを&hellip;</b></p>
<p>TEMに映し出された「星」たちは、物質の形を司る最も根本的な要素を教えてくれます。<br />見たこともない形が出てきたのなら、それは新しい構造や新物質が顔を出しているのかもしれません。<br /><br />今回のノーベル賞のように、もしかしたらこの発見が次なる科学を切り拓く第1歩になる、そう思うとなんだかわくわくしませんか？<br />そんなの出会いを「星」たちに祈りながら、今日も僕はTEM室の扉を開きました。<br />（文・児玉 智志）<br /><br /><br />＜参考文献＞<br />&nbsp;&nbsp; &nbsp;1) 堀内 繁雄 著．高分解能電子顕微鏡―原理と利用法―．共立出版（1988）<br />2) 堀内 繁雄 他 共著．電子顕微鏡Q &amp; A―先端材料解析のための手引き―．アグネ承風社（1996）<br />3)&nbsp; D. Shechtman et al, Phys Rev.Lett. 53, 1951 (1984).<br /><br /></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=711</comments>
 <pubDate>Thu, 22 Dec 2011 18:18:05 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>フグ毒の謎を解明せよ！</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=710</link>
<description><![CDATA[<p>フグ料理がおいしい季節になりました。</p>
<p>フグが猛毒を持つことは有名ですが、実はまだまだ謎に包まれた存在であることをご存知でしょうか。今回は、有機化学の世界から自然界の謎を解明する挑戦のお話です。</p><p><b>謎の多い毒、フグ毒</b><b>&nbsp;</b></p>
<p>フグ毒の正体はテトロドトキシンと呼ばれる化合物。人間での致死量はわずか2mgという猛毒です。</p>
<p>テトロドトキシンは1909年、日本人・田原良純博士の手によって初めて単離されました。フグ科の学名Tetraodontidaeにちなんでその名が付けられたといいます。以来、古くからフグを食する文化を持っていた日本がテトロドトキシンに関する研究をリードしてきました。</p>
<p>ところが意外なことに、発見から100年以上たった今でも不明な点が多いのです。例えば、なぜフグ自身はテトロドトキシンで死なないのでしょうか。また、なぜ卵巣や肝臓など一部の臓器にしか毒が含まれないのでしょうか。これらの疑問は、未だ完全には解決されていません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><b>体の中でテトロドトキシンを追いかける</b><b></b></p>
<p>2003年、フグ毒研究の未来を拓くできごとが起こりました。それが、テトロドトキシンの全合成の成功です。成し遂げたのは名古屋大学の西川俊夫教授。これによって分子の一部に印をつけたテトロドトキシンをつくり、フグの体内でどのように動くのかを観察できるようになれば、フグがどうやって一部の臓器に毒をためているのかなど、フグ毒に関するさまざまな謎が明らかになるかもしれません。</p>
<p>これまでテトロドトキシンは最も全合成が難しい化合物のひとつといわれ、成功した例は1972年、名古屋大学（当時）の岸義人によるものだけでした。西川教授は実に30年ぶりの成功だったのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><b>毒だから役に立つ？</b><b></b></p>
<p>テトロドトキシンは神経細胞上のナトリウムチャネルと呼ばれるタンパク質に結合し、その働きを阻害することで、正常な神経伝達を妨げます。しかもナトリウムチャネルのみを特異的に阻害し、他のイオンチャネルには影響を与えないという性質を持っているため、他のイオンチャネルの役割を調べたり、ナトリウムチャネルを単離・精製したりするために利用されています。西川教授がテトロドトキシンの全合成に挑戦し始めたきっかけも、始めはナトリウムチャネル研究に用いるためだったそうです。</p>
<p>全合成の成功は、フグ毒という自然の謎の解明だけでなく、ナトリウムチャネルを用いた研究の発展にも大きく貢献することでしょう。これからの研究に期待したいです。（文・松尾 明香）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>＜参考文献＞</p>
<p>&nbsp;1) 塩見一雄,・長嶋裕二 共著，海洋動物の毒 －フグからイソギンチャクまで－ (改訂増補版）, 成山堂書店 (2000)</p>
<p>&nbsp;2) 安元 健・神谷久男 編, 海産有用生理活性物質, 恒星社厚生閣 (1987)</p>
<p>&nbsp;3) Urabe D., Nishikawa T., Isobe M., An efficient total synthesis of optically active tetrodotoxin from levoglucosenone, Chem Asian J., 1(1-2):125-35 (2006)</p>
<p>&nbsp;4) 独立行政法人 科学技術振興機構 さきがけ 研究成果 研究最前線「フグ毒『テトロドトキシン』を合成」 <a href="http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/07nishikawa/index.html">http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/07nishikawa/index.html</a></p>
<p>5) 西川俊夫, これからの天然物化学４「フグ毒テトロドトキシンの全合成　古くて新しい天然物合成の魅力と重要性」, 化学と工業, 57, 49-52 (2009)</p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=710</comments>
 <pubDate>Sun, 18 Dec 2011 14:38:55 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>ビタミンCが宿敵「がん」の弱点を突く！？ ～大学院生の学会レポートin 台湾～</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=709</link>
<description><![CDATA[<p>先日、がんの予防・治療などに力を入れている人間ドックの国際会議へ参加するため、台湾を訪れました。現在行われている治療法では、副作用など患者負担が大きいことが知られています。そのため、がん克服は不可能ではないが苦難の道と考えられますが、ここ台湾の学会にて、ビタミンCのがん治療が有効という朗報を聞きました。</p><p><img src="/media/lvcomi/20111211-nomoto_web.jpg" height="331" width="448" /></p>
<p>学会にて発表する筆者。日本人の生活習慣と身体の老化度の関係について発表しました。<br /><br /><b>ビタミンCはがんに効く？</b><br /> その報告者であるアメリカの研究者は、ビタミンCをさまざまな病気の治療に利用することを他の国にも推奨し、アメリカにおけるいくつかの事例を報告しました。その中でも特に注目すべきは、「50～100gのビタミンCを1～2時間で点滴することががんの治療に有効であったこと」であると彼は言いました。確かにビタミンCは普段食べ物からでも摂取しており、私たちの身体にとってそれほど違和感のないものですが、その量が気になった私は、臨床医の先生にその旨をそっと尋ねてみました。先生曰く、「通常、推奨される1日当たりのビタミンC量摂取量は100mg程度であるが、ビタミンCは代謝が早く体内で副作用がもたらされることはあまり考えられない」とのことでした。一方、「日本の病院では大量のビタミンCを入手する習慣はほとんどなく、入手ルートも確立されていないため現実的でない。また、急を要するがんの治療ならともかく、他の病気に関してはもっと実績を上げてから報告した方がよいのではないか」と辛口の意見でした。<br />&nbsp;<br /><b>秘密兵器の過酸化水素を産み出し、がん細胞を攻める</b><br /> アメリカの研究者の報告は続きます。彼は、高濃度のビタミンCががん細胞を殺す理由を次のように話しました。「ビタミンCは、体内でアスコルビン酸ラジカルとなる。ラジカルとは激しいという意味で、周囲のものと反応しやすくなるため、『フェントン反応』という特殊な化学反応を経て、過酸化水素という体内で最も凶暴で攻撃的な分子のひとつが生成しがんを殺す」。しかし、私は、このような凶暴な過酸化水素は、体内の他のものにまで害を与えるため、私たちの身体にとっては手に負えずやっかいなものではないかと気になりました。そこで、今度は栄養の女性研究者に聞いてみました。<br /><br /><img src="/media/lvcomi/20111211-___1.jpg" height="317" width="479" /><br /><br /><b>がん細胞を「飢死」させる作戦</b><br /> 「正常な細胞は、細胞内にカタラーゼという酵素を持ち、過酸化水素を水と酸素に分解するため、攻撃にさらされることなく事なきを得ている。ところが、がん細胞には正常細胞の数分の1しかカタラーゼができないので、過酸化水素を十分に分解できず、駆逐されてしまう」。これは発表者と女性研究者との共通の見解でした。がん細胞とは、通常の細胞が異常になったものの総称で、本来持っているはずの過酸化水素への対策まで弱まってしまうのです。<br /> ところが、先ほどの臨床医の先生は別の見解を示しました。「もうひとつ考えられることは、ビタミンCとは、じつは糖質と非常に似た構造を持っているため、糖質の大好きながん細胞は、ビタミンCを糖質と勘違いして食べてしまう。従って、がん細胞は糖質からエネルギーをつくれずに死んでしまうのだ」とのことでした。なるほど、糖質からエネルギーはつくられますが、ビタミンCからはつくられませんね。まさに、がん細胞は餓死してしまうのです。<br /><br /><img src="/media/lvcomi/20111211-___2.jpg" height="339" width="481" /><br /><br /><b>がん細胞の弱点を突くことが効果的</b><br /> どちらの意見が正しいかはまだわかりませんが、いずれにしてもビタミンCをがんの治療に利用できる可能性があることには変わりないでしょう。既存の手術、放射線、抗がん剤によるがん治療が、がんという強敵との正面衝突とするならば、ビタミンC点滴療法は、がんの弱点を突く頭脳的な作戦に思え、今回の発表が聞けたことは、非常に有意義でした。なぜなら、医学の最先端では、私たち人類の宿敵と闘い続けている頭脳明晰な研究者たちがいることがわかり、とても頼もしく思え、私自身もそのような研究者を目指そうと強く思えたからです。<br /><br /><br /><b>後記</b><br /> 学会会場を出て台湾の街中を歩くと、いたる所に熱帯果物のお店が並んでいました。そのうちの多くは果物を切り売りしてその場で食べさせてくれる屋台や、果汁をミックスさせたお茶の店でした。疫学研究結果によると、がんのリスクを減少させる食べ物の上位を占めるのが、野菜や果物です。しかし、台湾のように新鮮な果物が安くて手軽に手に入る環境にいれば、がんを気にせずともついつい食べたくなってしまうものですよ。<br />（文・埜本 慶太郎）</p>
<p><img src="/media/lvcomi/20111211-fruit_web.jpg" height="336" width="448" /><br /><br /><img src="/media/lvcomi/20111211-drink_web.jpg" height="331" width="448" /><br /><br />写真は台湾の首都台北市内で見つけた熱帯果実の店とお茶の店。<br />市内には、こういうお店がたくさんありました。</p>
<p><br />＜参考文献＞<br />1) 第3回国際人間ドック会議抄録集<br />2) Qi Chen, et al, Pharmacologic doses of ascorbate act as a prooxidant and decrease growth of aggressive tumor xenografts in mice, Proc Natl Acad Sci U S A. Aug 12;105(32):11105-9 (2008)<br />3) World Cancer Research Fund and American Institute for Cancer Research: Food, Nutrition and the Prevention of Cancer: a global perspective, pp.436-446 (1997)<br /><br /></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=709</comments>
 <pubDate>Sun, 11 Dec 2011 18:05:35 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>クスリと毒は背中合わせ</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=708</link>
<description><![CDATA[<p>病気になったときに飲む薬，プラスチック製品など，身の回りには有機化合物でできたものがたくさんあります。凹凸のあるおもちゃのブロックを組み合わせて，飛行機や車や家をかたち作るように，有機化合物同士をくっつけることで，これまでにない新たな物質をつくることができます。</p><p>この2 つの化合物をくっつける役割を果たすのが「触媒」なのです。2010 年10 月，「クロスカップリング」という技術が，ノーベル化学賞を受賞しました。パラジウムという金属を触媒に，効率よく有機化合物をくっつける画期的な方法だったのです。北海道大学の山本靖典さんは，これよりもさらに効率のよい方法を模索しています。<br /> 有機化合物がくっつくとき，「キラル体」と呼ばれる物質ができる場合があります。キラル体とは，右手と左手のように鏡に映したような関係になっている物質。とても似ていますが，からだの中に入ると片方は薬に，もう一方の物質は毒になってしまうなど，性質も働きもまったく異なることがあります。そこで，目的のキラル体だけをつくるために，「二座ホスホロアミダイト」を開発しました。これは，触媒と一緒に働くことで，化合物がもうひとつの化合物の骨組みである炭素原子にくっつく方向を，ただひとつに限定する役割を持っています。片方の面にしか凹凸をつくらないブロックだけにすることで，2 つのブロックの組み合わせ方は1通りになります。<br /> 目的のキラル体だけをつくることができるようになれば，薬や新素材の開発は大きく進むでしょう。身の回りの製品は，こうした「くっつける」研究の積み重ねで私たちの手元に届くのです。（文・内野 亜沙美）<br /><br />取材協力：北海道大学<br />（someone vol.14より転載）</p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=708</comments>
 <pubDate>Fri, 2 Dec 2011 22:49:59 +0900</pubDate>

</item><item>
 <title>あなたの手元に図書館を</title>
 <link>http://yuruly.com/?itemid=707</link>
<description><![CDATA[<p>今やスマートフォンやタブレットPCに何百冊の本をデータとして保存できるようになり、画面を指でなぞると次のページに進むのも当たり前のことになりつつあります。しかし、本はやっぱりめくって読むもの。そう考えている人も多いのではないでしょうか？</p>
<p>1冊で何百冊を写しだす紙と電子データの良い所どりの魔法の本が、実現に向けて動きだしています。</p><p><strong>ペラペラが良いんだよ！</strong></p>
<p>魔法の本。これを実現する技術こそペラペラのディスプレイであるフレキシブルディスプレイです。ディスプレイとは、例えばテレビやパソコンの画面など、「画像を表示する装置」のこと。大まかには、色の点を作る装置と、どこにどのような色を配置するかを決めるための回路、そしてそれらをサンドイッチのように挟み、全体の構造をつくる基盤からできています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今、主流のディスプレイは、回路部分にはシリコンが、基盤にはガラスが使われています。シリコンは電気を流しやすく、ガラスは透明度が高く、ともに加工がしやすい特徴を持ちますが、これらの物質は分子間の結合が強く、「固い」という性質も合わせて持っています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それに対して、フレキシブルディスプレイはこれらに有機物を使っています。有機物とは炭素を骨格として他の分子を組み合わせた分子で、プラスチックやビニールなどに代表される物質です。分子間の結合が無機物よりも弱いため、柔らかい構造を作ることができます。しかし、金属のように自由電子を持たないため、電気を流しにくいのが課題でした。</p>
<p>1950年代には有機物でありながらアルカリ金属を含み、電気を流すことができるものも発表されていましたが、ディスプレイに使えるまでの性能になったのは約10年前。そして、ここ数年でようやく「有機EL」など、社会の中で使われるようになったのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>魔法の本は、もうすぐ手元にやってくる？ </strong></p>
<p>来年には、フレキシブルディスプレイを搭載したスマートフォンが実用化される可能性がでてきました。このディスプレイのメリットは曲がるだけではありません。わずか0.2mmの薄さに、大きさ3インチ（縦約6.5cm&times;横約4.0cm）で重量3g（1円玉約3個分）と、これまででは考えられないくらい軽さ。さらにガラスを使っていないため、落としてしまっても割れる心配はありません。そんな夢のようなものが、有機溶媒に原料をインクとして溶かして、基板上に印刷するだけととても簡単につくれるようになってきたのです。</p>
<p>フレキシブルディスプレイは研究段階から実用化へ向けてやっと動きだした新しい技術です。魔法の本ができるのはもう少し先になると思いますが、いつか必ずあなただけの一冊ができるでしょう。</p>
<p>（文・勅使河原 直人）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>＜参考文献＞　すべて2011/11/23確認</p>
<p>ソニー株式会社　技術情報　有機トランジスタ</p>
<p><a href="http://www.sony.co.jp/SonyInfo/technology/technology/theme/organictransistor_01.html">http://www.sony.co.jp/SonyInfo/technology/technology/theme/organictransistor_01.html</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>日経エレクトロニクス　有機トランジスタ</p>
<p><a href="http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD/20060313/114697/">http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD/20060313/114697/</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>特許庁　標準技術情報　フレキシブル有機ELデバイス</p>
<p><a href="http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/electronicpaper/2-4.pdf">http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/electronicpaper/2-4.pdf</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>東北大学金属材料研究所News vol.65 研究最前線</p>
<p><a href="http://www-lab.imr.tohoku.ac.jp/~pro/imr_news/pdf/imrnews65.pdf">http://www-lab.imr.tohoku.ac.jp/~pro/imr_news/pdf/imrnews65.pdf</a></p>]]></description>
 <category>General on リバコミ！</category>
<comments>http://yuruly.com/?itemid=707</comments>
 <pubDate>Mon, 28 Nov 2011 13:37:57 +0900</pubDate>

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  </channel>
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