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ザゼンソウは、氷雪気候やツンドラ気候などの寒冷地に自生する発熱する植物です。
氷点下を含む寒冷環境下においても、発熱器官である肉穂花序の体温を、約20℃前後に保つことができるという特徴を持っています。サトイモ科の植物で、発熱器官である肉穂花序は4つの組織(花弁、雌しべ、雄しべ、維管束)からなっています。他にも、約20 種類のサトイモ科発熱植物が知られているが、他の発熱植物が1~2 日以内に発熱を終えるのに対して、ザゼンソウは1~2 週間にわたって発熱し続けるそうです。いったいどのように発熱しているのでしょうか。
稲葉靖子(岩手大学農学部附属寒冷バイオフロンティア研究センター 研究員)をはじめとする研究グループは、一年のうち1週間しか発熱しないこのザゼンソウを、根気よく研究してきました。
その結果、発熱レベルの異なる植物どうしの比較により、植物の熱生産には発達したミトコンドリアが豊富に含まれていることが重要だということを突き止めました。
非発熱植物であるポテトやカリフラワーに比べて、活発なミトコンドリアをたくさん含んでいたのです。一般的には、植物細胞は動物細胞に比べてミトコンドリアの量が少ないと言われてきたので、これは画期的な発見となりました。
植物が体温を保持する現象を、一般的に説明できるようになるかもしれません。
発熱現象はエネルギー代謝でもあるので、今後は農作物の収穫量や寒い地域での耐寒性作物の育種などに役立てられるでしょう。
環境に適応して生きる生物って面白いですね。
もっと詳しく知りたい人は
「植物による熱産生メカニズムの一端を解明~ミトコンドリアを豊富に含む細胞が、熱産生への鍵~」
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